2019年1月27日日曜日

確率の基礎:(1)和事象

和事象についてまとめておこう。事象Aと事象Bの和事象は\(A\cup B\)と表される。これは、
\[
A\cup B = A + B - A\cap B
\]
とも表せる。この関係式は、A+Bは重なり部分\(A\cap B\)が二重勘定してしまうから、その補正を引いておく必要があるという意味だ。
和事象\(A\cup B\)は、2つの円の外縁に相当する。
事象A,Bは重なり\(A\cap B\)を持つことを考慮する必要がある。
全事象Uが\(U=A\cup B\)であるとする。つまり、AにもBにも属さない事象はないものとする。このとき、確率\(P(U)\)は1に規格化される(確率の保存則といってもよいかも)。
\[
P(U) = 1
\]
事象Aが起きる確率を\(P(A)\)、事象Bが起きる確率を\(P(B)\)とすると、P(A)+P(B)は1を越えてしまう。というのは、重なり部分が二重勘定されているからだ。したがって、AかつBという事象が起きる確率\(P(A\cap B)\)を用いて、
\[
P(A\cup B) = P(U) = P(A) + P(B) - P(A\cap B)
\]
となる。特に、AとBが排反事象の場合、つまり\(A\cap B = \phi\)のとき、
\[
P(U) = P(A) + P(B)
\]
となる。このとき全集合ZはAとBの直和で書ける。
\[
 U = A\oplus B
\]
従って、
\[
P(U) = P(A\oplus B) = P(A) + P(B)
\]
が成り立つ。


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