次は(2)を解いて見よう。ちなみに、MathJaXはなかなか使い勝手がよかったので、これからも使っていこうと思う。
(2)は必要条件とか、十分条件とかを判定する問題である。どちらがどちらか混乱し、間違えやすいので、ここでケリをつけておきたい。
与えられた条件は4つあるが、これらの条件に合致する「集合」の包含関係を考えることで、間違えることはなくなる。まずは、それぞれの条件を見てみよう。今年は、次の条件を満たす実数xの集合である。
p:|x−2|>2, q:x<0, r:x>4, s:√x2>4
条件qとrが指定する集合QとRは文字どおりの集合であり、特に分析する必要はない。条件pを満たす集合Pは、不等式を解くことにより、4より大きいか、あるいは0より小さい実数の集合となる。すなわちp:x<0,x>4である。これはP=Q+R、あるいはP=Q∪R,Q∩R=∅と表せる。
一方、条件sはx<−4,4<xと書き直すことができるので、S⊃Rであることは明らかである。
さて最初の問題は、「qまたはr」という条件が、条件pに対するどんな条件になっているか判定する問題である。これはQ∪Rという集合と、集合Pの包含関係を見極めることから始まる。上ですでに考察したように、Q∪R=Pという関係が成り立っているので、これらの集合は等価な集合である。このような場合は、「必要十分条件」に相当する。英語でいうところの"if and only if"というやつである。つまり、"p holds if and only if q or r holds"と書き直せる。
次の問題は、条件sと条件rの包含関係である。これも上で考察したようにS⊃Rである。大きな集合に対応する命題は、より小さな集合に対応する命題が成立するための「必要条件」であり、その逆が「十分条件」である。この場合はSの方が大きな集合になっているので、s→rにおけるsはrの「必要条件」である。つまり "r holds if s holds"である。
したがって、ケ:(2), コ:(0)が正解となる。
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